第四診


「身体(からだ)と対話しましょう」
(おばあさん)
<ちょっと困って、強情に>
だって、あんなに具合悪かったのに、なんでもないって、そんなことあるもんか。
やっぱりどこかが壊れているに違いない。

(私)
< 検査の結果を見直しながら>
やっぱり、緊急を要する異常は見当たらないですね。
<もう一枚のメモをとりだして>
痛いとか、目が回るとか、吐き気がするなど、色々な具合の悪さがありますが、
そのほとんどは、体がこのままの使われ方だと壊れるので、少しの間おとなしく
して居て頂戴というサインなのです。
<「7-8割の、症状は体からの危険サイン」と書く>
その症状が、本当にサインなのかどうかを見分けるには、
<その下に「手をおろして、体を横にして、15分、眼をつぶって横になる」と書く>
とにかく、仕事の手を止めて、体を楽に横にして、15分でいいので、休んでみましょう。
<その下に「気分が楽になってくるなら、サインなのでそのまま休めばOK」と書く>
それで、症状が軽くなれるものは、いわゆる危険サインなので、そのまま症状がとれる
まで休んでいれば問題ありません。
<「横になる」の隣に「休んでいるのにどんどん具合が悪くなる時」と書く>
しかし、時には休んでいるのにもかかわらず、どんどん具合の悪さが増してくることがあります。
残念ながらその時は本当の故障が起きてしまっているので、
<その下に「救急車で来院」と書く>
救急車を呼んででも病院に来たほうがいい事になります。

(おばあさん)
そういうものなの?

(私)
はい、たとえて言えば、今回のような具合の悪さは、鍋から焦げ匂いがしたようなもので、
あわててコンロの火を消したから大事にならずに済んだようなものの、そのままコンロを
つけっぱなしにしておいたら、 しっかり焦げ付いて大変なことになったかもしれない、という事です。
身体(からだ)の言うことに耳を傾けて、無理をしない生活をすることが一番ですよ。

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