第五幕「お薬との付き合い方 その四」


プロローグ
「お薬は毒?副作用のない薬はあり得ない??」
 「薬を飲み始めたら、ばっちり効いた!けど、こんなに効くってことは強い薬で副作用も強く出て
きそうで心配」などと思った事はありませんか?
でも、「強い薬」ってなんでしょう?
効き目を我慢して、「弱い薬」を使うなら、副作用の心配はないのでしょうか?
化学合成の薬だから、副作用が出る??
漢方薬なら、成分が天然由来だから、副作用はあり得ない??
色々出てくる薬の疑問。
実は、薬とは、生物が持っている正常な働きの一部を抑制したり、刺激したりすることで、必要と
される効果を得ようとする物であり、事実、初期の薬というものは、毒薬を薄めて、使っても死なない様に安全な使い方を見極めた物から始まっているものです。
そして、病院で使われている薬は、その「期待される効果」と「起こりうる副作用」についてきちんと
テストされているもので、安全な使い方も分かっているのですが、一部の薬のような効能をうたう
「健康食品」や「サプリメント」の中には、十分なテストが行われておらず、人によって合うとか合わ
ないなどの問題が生じることもあるのです。
ちょっとした思い込みに気付くだけで、もっと快適であなただけのあなたらしい人生を送るため、
もっと安全にお薬と付き合えるようになれるはず。

北の小さな町にある唯一の小規模公立病院、まさに地域医療最前線で日々投げかけられる訴えに向き合い交わされる会話、ちょっと覗いてみませんか?

★第一診
「あれは強い薬だべ?」

★第二診
「天然素材なら安全?」

★第三診
「膝が痛くなるのはなぜでしょう?」

★第四診
「すべてはバランスなんです」

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