第六幕「内科のお医者に出来る事 その一」


プロローグ
「お医者さんは魔法使いではありません」

「黙って座れば、ぴたりと当たる」、「チチンプイで苦しみにさようなら」そんな事が出来たらどんなにいいでしょう。
残念ながら、お医者も人間です。
出来る事は出来るし、出来ない事はできません。
診察で確認できる患者さんの状態の異常、訴えられる症状とその経過を見極めて、正しい手掛かりが得られる検査を選ばなければ、きちんと病気の原因にたどりつくことができません。
それに、どんなに正しい診断をして、どれほど的確な治療を施したり、薬を処方したとしても、それが効果を表すには、その処置に体が反応してくるまでの時間が必要となります。
しかも、一時的に治療や薬の助けを借りて正常な生活を維持することができたとしても、それが必ずしも「病気そのものが治った」ということではないのもしばしば。
さらに、「こうすれば確実に良くなる」という治療法や指導があったとしても、それを受け入れるかどうか、求められる努力を続けていくのかどうかを決めているのは、結局は患者さん自身なんです。
ちょっとした思い込みに気付くだけで、もっと快適であなただけのあなたらしい人生を送るため、もっと堅実にお医者を使うことが出来るようになれるはず。

北の小さな町にある唯一の小規模公立病院、まさに地域医療最前線で日々投げかけられる訴えに向き合い交わされる会話、ちょっと覗いてみませんか?


★第一診

★第二診

★第三診

★第四診
         

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